20121022

緑色

[カテゴリ:店日記]
[コメント:]

どうしても買い換えたり、捨てたりは出来ないソファ・・

人一倍、愛着を感じているソファ・・



「張替え承りますってホント?」

そうおっしゃってお店に来てくれたお客様。

お話しの端々からとても思い入れのあるソファだと感じ、一緒に生地選び。

柄物2点と無地の3点をお選びになり、明日お見積りをご連絡致しますと

その日は帰られた。

次の日にメールにて各価格をお知らせすると無地の緑色にご決定。


ソファの張替え見積り依頼は多いのですが、

椅子と比べ買い換えた方が安い場合も多く

いまだご注文となることはなかったので

初の嬉しさを胸にご自宅に引き取りへ。
sofa1.jpg
(※こちらはお客様の自宅ではありません)

「どうしても座り心地がいいからここでコーヒーを飲んでこぼしちゃう」

お客様の言う通り、何か所もコーヒー染みがありました。

ただ、気になるのはそんな愛着を感じているソファで

どうしてこぼすのをわかってて飲むのか?

この疑問はすぐにわかりました。

「緑色が大好きだった亡き旦那と一緒に選んだソファ・・」

その言葉に、僕の仕事は張替えだけではないと思い直し、

改めて気持ちを引き締めました。



sofa2.jpg
厚手で新しくなったソファを納品。

ずっーとそこにあった場所に戻って来た。

無かった時間が一瞬で埋まるように。

「買い換えても一人だし、物は大切に使いなさいっていう人だった。

それに私も良い物を永く使いたいって思ってるから」と納品後におっしゃってくれた。

僕には「張替えが困難であれば、無理しなくていいよ」と絶えず言ってくれてたのだが

言われれば言われるほど、絶対にご満足いく仕事をしなければと感じていたので

嬉しかった。


思い出のコーヒーの痕は消えてしまったが、

また強く、強く、

共に暮らした思い出をより鮮明にするお手伝いができたと思っている。


帰るとき、

「こんなにキレイにしてもらったから、

ソファでコーヒー飲むのはやめて、座卓で飲むからね」と言ってくれたのだが

きっと変わらずソファの肘の上にマグカップを置いている姿が

僕には見えている。
sofa3.jpg








キズや痕には『忘れられない思い出』が込められています。






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