20120219

友として

[カテゴリ:個人的なこと]
[コメント:]

「お前は結局、誰かの力を借りないと生きられないのか?」

「情けない」

「もうガキじゃないんだから、それくらい一人でやれよ」


ブラブラしてた23歳ころに友人に言われた。

はっきり言って、むかついた。

どんぴしゃのど真ん中で自分の嫌なところを指摘された。

図星な程、それこそそんな事を言う彼ではなかったから

更にその言葉に憎悪を募らせた時もあった。


引き金とは怖いモノでまさかこの憎い言葉が

miNcaオープンのきっかけになるとはまだその時は

思っていなかった。


中学はほぼ毎日一緒で、言葉を交わさない日はなかった。

高校は別々だが駅で会ったりお互いの家を行き来していた。

夏休みなんかはいつも一緒だった。

当時の彼女の相談や買い物もそうだ。

何でも早くに済ませる彼はちょっとヒーローだ。

タバコ、酒、彼女、バイク、車・・・

何でも一番だ。

そして卒業し、一時の別れ。

別々の生活が始まり、電話も無くなり

だんだんと

疎遠になっていった。


いつだって会えばあの頃のように

戻れると信じていたし、確信などないが

そうゆうもんだって思ってた。

だが、秋田に戻り

そう言われた。


僕はきっと悔しかったんだ。

会わない間に彼は

同級生では一番早く結婚し、子供もいた。

はたから見ればそれはもう順風満帆の幸せな家族だ。

そして、家も建てた。

今更ながら友達面してあの時のままの変わらない

僕で近寄って来るバカ男に

彼は

そう言わずにいられなかったんだ。

付き合う余裕なんてあるはずもない。


自分は何者で何が出来るのか?

必死で考えた。

そして、彼に一人前のオトコと認めてもらわなければと・・・

それまでは会わないと決めた。

自分の不甲斐なさにがっかりしたくないからだ。

狭い町だから、会ったら合わせる顔も無い。

秋田を離れた。


色んな事を経験し結婚し

秋田へ戻ってきた。

miNcaをオープンするためだ。

満を持して彼に電話した。

それは

それは

とても

あの頃の様に

喜んでくれた


もうこれを書いている時点で涙が止まらない


景気も良くないから無理せず

頑張れって言ってくれた。

ビールの好きな彼だから

ビール片手にそう言ってくれているはずだ

「近い内に飲むべ、家さ来い、新しい家まだ入ってねべ

下の子もまだ見でねよな。遊びに来い。」

彼と交わした最後の言葉だった。


オープン2ヶ月前

彼は亡くなった。


会うはずだった。

どうだ

一人で

やったよって

言いに行って

一緒に

酒飲んで

話すはずだった

長い間の

空白を

埋めるはずだった

その光景が

楽しみで

支えで

頑張ってきた

早い

早すぎる

これは

一番では

いけないことだ




思い描いていた光景は

もう二度とない

友として

彼は僕を精一杯の勇気で

変えてくれた

素晴らしい思い出を

残し過ぎて

逝ってしまった

これから

少しずつ

返していくはずだったのに


シャイな笑顔が

好きだった


春になったら

会いに行きます

「続いててやったじゃん」

って言ってもらう為に。



果たせない事には『今を誰よりも懸命に生きる』が込められています。

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